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公開ファイルサーバ~インターネットを通じたファイル共有(Linux・Apacheを利用したWebDAV over SSL環境)~

インターネットを通じたファイル共有又は転送等は、メール、ホスティング、外部サービスの利用、FTP等様々な選択肢があり、それらを利用して日常的に行われますが、それぞれに利用上の制約やセキュリティ面での不安、運用コストの問題があります。

インターネットでのファイル通信・共有

インターネットを通じたファイル共有又は転送等は、メール、ホスティング、外部サービスの利用、FTP等様々な選択肢があり、それらを利用して日常的に行われますが、それぞれに利用上の制約やセキュリティ面での不安、運用コストの問題があります。

主な通信・共有手段と制約等

メール
(SMTP等)
  • 容量の制限
  • 送信ホストの制限(送信サーバに応じた設定が必要)
  • 非暗号化通信(通信経路・受信側での暗号化が保障されない)
ファイルアップロード
(FTP等)
  • 非暗号化通信(暗号化通信には対応サーバ、クライアントが必要)
ホスティング
(サーバのレンタル等)
  • 通信方法の制限
  • 継続的なランニングコストが必要
外部サービス
(共有サービス等)
  • 継続的なランニングコストが必要
  • 容量や接続数によるコスト増
WebDAV

環境構築や操作が容易で、大容量ファイルが扱える方法として、WebDAVと呼ばれる方法が用いられることがあります。
WebDAVはWebページ等の配信に用いられるHTTPを拡張した方法で、ファイルのアップロードを可能としたものです。HTTPを拡張したものであるため、他の通信方式より容易に環境を構築でき、 環境によっては、SSLと呼ばれる暗号化通信を利用することが出来るため、ファイルを安全にやり取りをすることが出来ます。

HTTPとWebDAV

HTTPでの通信

あらかじめアップロードされたファイルをダウンロードすることは出来ますが、ファイルをアップロードする際にはFTP等を使用することが必要です。
※ページ上のフォームやプラグインによるアップロードの実装が存在しますが、基本的にサーバ側で保存処理を行うため、漏洩などの危険性は排除できません。
WebDAVでの通信

サーバにファイルをアップロードすることが出来るため、インターネットを通じたファイルのやり取りや共有等ができ、パースワードによる保護や、SSLによる暗号化通信を行うことが出来ます。
また、VPN等とは違い、第三者に対して比較的公開しやすいため、社外とのやり取りが行いやすい環境です。

WebDAVの利用モデル

社内外でのファイル共有

公開フォルダやユーザーを適切に管理することで、社外の提携企業や顧客とのデータ共有、配布等、柔軟な環境を構築できます。
非VPN*1拠点間でのファイル共有

ローカルネットワークが完全に切り離された環境で運用が行えるため、非VPN拠点(自宅での作業を許容する場合等)とのデータ共有でも、ローカルネットワークを安全な状態に保つことが出来ます。また、それにより不適切なVPN接続を排除することが出来ます。

*1 Virtual Private Network インターネット等を利用して、離れた拠点間を安全に接続する技術。基本的にネットーワーク単位での接続となるため、セキュリティ上の配慮が必要。

クライアントでの利用環境

特別なソフトは必要なく、Windowsであればエクスプローラーでの操作が可能です。また、ダウンロード時はWebページの閲覧と同様にInternet Exploer等のWebブラウザを介した操作が行えます。

Windowsでのファイル操作

SSLによる暗号化通信

暗号化されていない平文による通信は、ネットワーク上に流れているデータを取得することで、悪意のある第三者が簡単に情報を得ることが出来ます。 HTTPによる通信では、サーバ側にSSLによる通信機能を実装し、暗号化及び複合化の鍵を使用することで暗合化通信を行うことができ、通信経路上での盗聴や改竄などを防ぐことが出来ます。

※上図は公開鍵の概念を簡略化しており、実際のSSL通信は通信毎に異なる鍵を生成します。 暗号化通信が行われている場合は、接続先のアドレスが「http://」から「https://」となります(クライアントでの利用環境 アドレス部参照)。 通常、暗号化に使用する公開鍵には、鍵が正しいものであることを証明する証明書が付属され、証明書は自サイトで発行する場合や信頼のある認証局にて発行する場合などがあり、接続する相手を考慮した証明書の発行が必要になります。

導入コスト等

頻度が高いWindows Serverとローコストで構築可能なLinux+Apacheの比較を示します。
それぞれ一長一短があり、サポートの有無、その他様々な条件を考慮した選択が必要となります。

Windows ServerとLinux+Apacheの比較(OS及びサーバソフトのみの比較)

Windows Server 2003
Standard Edition
Linux
+ Apache
OS参考価格 約110,000円(5CAL)*1 無償*2
Webサーバ IIS OS実装 Apache2.0 無償
WebDAV実装 IIS実装 mod_dav 無償
SSL実装 IIS実装 openSSL+mod_ssl 無償
サーバ証明書*3 0~約100,000円(年額) 同左
導入の難易度*4 普通 普通
運用の難易度*5 普通 普通

*1 Windows Serverは様々なライセンス形態が存在しますので、 詳細はマイクロソフト社「Windows Server 2003 の価格とライセンス」でご確認下さい。

*2 Linuxは無償で配布されているOSですが、有償商用パッケージも存在します。

*3 自サイトでの発行、その他発行機関や種別により様々な料金形態があります。料金形態等はベリサイン社ジオトラスト社等のページにてご確認下さい。

*4 ここでの難易度はWindowsを基準とした相対的な比較値ですが、扱う技術者のスキルによります。

*5 ここでの難易度は公開フォルダの設定やユーザーの管理等一般的な作業を示すものです。

弊社の提供するサービス

お客様の利用形態に応じた、最良の環境を提案致します。
まずは、ご相談下さい。問合せ先へ移動

主なサービス内容

利用形態の調査・分析*6 お客様の利用形態の調査・分析を行います。
解決策の提案 管理面やコスト等を踏まえて、最適な環境を提案致します。
導入支援*6 機器の手配や人員等の手配等を行い、必要に応じてサーバ証明書の手配を行います。

取り扱い内容等

OS
  • Windows Server 2003
  • Linux
ネットワーク規模 お問合せ下さい
Webサーバ
(WebDAV実装)
  • Linux(CentOS)+Apache+mod_dav*7
  • Windows Server 2003 IIS
SSL実装
  • Linux(CentOS)+Apache+mod_ssl+OpenSSL*7
  • Windows Server 2003 IIS

*6地域によって、対応が難しい場合がございます。

*7お客様のご希望がない場合の構成です。

本コンテンツについて

本コンテンツは、IT技術に精通していない方を対象としており、一般的な事項を基に簡略化した内容で構成しております。
使用環境によって相違があることを予めご了承下さい。

また、内容を簡略化するため、極力専門的な事項に触れないよう構成していますことを、併せてご了承下さい。